飯能市メガソーラー疑惑

阿須山中サッカー場問題解説 by azneko

飯能市メガソーラー疑惑の映画化を希望する

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「運転手付きレクサスでお買い物」が好きな面々(架空の人物です)

アニメ、実写でも、テレビドラマでもOK。

議会多数派&執行部が繰り出す奇想天外な仕掛けにはいつも驚き、呆れる。

監督、シナリオとキャストを吟味すれば、ヒット間違いない。面白い。

しかし、原子力ムラと表裏一体のメガソーラーはテレビ、映画化は困難とも。

もちろん、飯能市政、議会中心人物にはなんの関係もないと思うが、社会学者、ルポライターにはそれぞれの立場で、「利権マネーの研究」を書き上げてもらいたい。

どのように、利権プロジェクトが生まれ、利権マネーが発生して、還流していくのか。命懸けの力作を期待する。

具体的にはよく知らないが、飯能市がその舞台として絶好との声が聞こえてくる。東京から近いし。取材も楽だ。飯田橋にも取材先があるそうだ。

#脱法文化都市飯能 #恫喝文化都市飯能

 

速報/コクラン移植問題:県環境部が事業者の届出への例外規定適用見送りか&県議関与は否定(訂正あり)

訂正:当初、この投稿の標題を「県環境部が事業者の届出に例外規定適用」としたが、「県環境部が例外適用をする見込みだったが見送りを表明して、9月3日以降になる(文書は無し)」ことが判明したので、本日2020年8月16日に現在の標題に変更した。記事の一部を変更した。

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市民団体が発見した希少種コクラン

加治丘陵の自然を考える会・飯能が阿須山中で発見した埼玉県野生希少動植物種保護条例で指定された「県内希少植物種」(トップランク)のコクランは会の再三の要望にもかかわらず、飯能市は動かなかったが、県の指導により、県、市、事業者、会の合同調査が実施された。現在、保全措置検討段階だが、移植の可能性が高まっている。

飯能市、県保護条例を脱法し移植実施を企図か

8月13日、同会からの阿須山中コクラン移植中止要請で面談した埼玉県環境部長小池要子氏、担当者の発言で明らかになったことを伝える(信頼筋より)。

●保護条例に定める採取移植の届出が8月6日に事業者より提出、収受した。(部長、担当者)【解説】開発の進行管理の任を預かる飯能市は、県の意向の確認を怠りあるいは無視して、条例に適合しない行為として8月20日の移植実施を事業者と合意。市民団体代表に、正式に文書発行した。サッカー場1ha問題等で脱法行為が常態化した節がある。目的のためには手段を選ばぬ反社会的行動地方自治体として許されない。市民に向けた説明会の開催が望まれる。
事業者が希望した8月20日の移植実施は難しいことを県担当者が事業者に13日朝方メールで伝達した。理由「30日規定の例外規定が適用される場合は県知事からの助言等の文書発出が必要であるが間に合わないため(県知事発出文書がないと、例外規定は有効とならない)」(担当者)
●林地開発許可前の移植は必要がないと考える(部長)
●通常、条例12条5項の30日規定(届出後30日経過前の採取等禁止)が適用されるが、今回は禁止期間短縮のための例外規定を適用する見込み。(担当者)
●(県議※からの圧力の有無を尋ねると)「今回の件では無かった。」(担当者)
※事業者顧問。飯能市出身。今年3月より環境農林委員長。環境部、農林部(林地開発許可制度)の双方に影響力。

例外規定適用の不自然さ

コクランの保全措置には多くの困難が伴うにもかかわらず、県環境部は短期間で移植を選択して、保護条例の例外規定(捕獲等着手禁止期間の短縮)を今回の届け出に対して適用しようとしている。本当に圧力はないのか。

コクラン保全措置の方法は、生息地での保全も選択肢だが、部長は否定した。県が参考にする専門家は当然県の意向に忖度した「移植は問題無し」の意見を示すのが普通だ。

しかし、学術的にはコクランの移植成功例は稀であり、移植は望ましくないとの見解が多く見られる。最低でも真夏の移植には否定的な専門家が多数派だ。部長、担当者の発言全体からは、環境部には条例を最大限に活用して希少種保護を実現しようとする意志は薄弱であり、開発側の利益最大化を最重視しているという印象。

 

最悪のケースを想定する

最悪のケース 

 阿須山中メガソーラー開発で、飯能市側(&事業者)が今後取り得る最悪のケースは次の通り。

  1. ユースクラブ専用サッカー場建設地を阿須山中以外に変更。2021年3月廃校の名栗中学校跡地を予想。
  2. メガソーラー発電所は計画通りに建設する(2020年8月12日現在、県林地開発許可と希少種保護条例のクリアが残っているが、あくまで、最悪のケース)
  3. 売電収入は予定通りに大手デベロッパー&リース会社と応募グループ代表法人が手に入れる

飯能市と事業者側のメリット

(1)脱法状態の解消

 開発計画の大幅な変更の第一義の理由でもある。飯能市側の開発計画で主要施設とされる「サッカー場」を飯能市建設部は0.97haであると主張しているものの、メガソーラー調整池を兼ねるため法面(のりめん=造成斜面)が最低1面、最大4面の面積が開発面積に算入されていない。あと300平米は法面1面で基準超えとなることがわかっている。

 1ha以上になると都市計画法4条に定める第二種工作物となり、同法29条の規定により、主要道路までの付属道路6m x 300m~400mの敷設が必要となるため、工費と工期が格段に加算される。

 飯能市は、これを1ha未満とすることにより、都市計画法の開発許可制度対象となることを回避し、自ら制定した市条例のみの許認可で済むように脱法を行っている。

 多くの市民が疑問視し、メガソーラー阻止を図ろうとしているなか、批判の声は高まる一方だが、これを排除することが出来る。むしろ、「市民運動、多くの市民の方々のご指摘もあり、安全性の問題が生じることがわかりましたので、阿須山中土地でのサッカー場建設は断念して、名栗中学校跡を利用します」と市民運動と市民のせいにできるのである。

 阿須山中以外でのサッカー場の建設は市民のさらなる批判を招くが、公募要領、土地賃貸借契約書、基本協定書では、計画の変更は飯能市の承認があれば可能である。

※この3大契約書等自体にも税金で成立する地方公共団体の契約内容としては多くの問題が含まれる。

(2)普通にグラウンド&校舎を使用できる

 名栗中学校のグラウンド、校舎を利用すれば、上下水道も、教室を利用したクラブハウス、合宿所(+調理室など)も確保可能である。改修費用は数十億円などかからない。数百万円からで十分間に合うレベル。全6チームある某国有名プロサッカーチームの名を冠するユースクラブの合同合宿、練習試合、強化プログラムの実施も容易だろう。

 阿須山中メガソーラーとともに建設が予定されている阿須山中内サッカー場の場合、開発調整区域であり上下水道が将来にわたって敷設されない。したがって、事業者側が本来望んでいたJ3規格のサッカー場などできないのである。これは、当然で、メガソーラーの調整池は子供用サッカー場建設の必要条件である安全性を十分に満たすことが不可能なのである。最初からサッカー場はメガソーラーのダシとして計画されたものである。

 阿須山中サッカー場には、工費全体で数十億円を掛けて建設するにもかかわらず、「無いものが多すぎる不自然さ」が否めない。

「クラブ公式サッカー場なのに無いもの」(施設設備等)は次の通り…「常設トイレ」「水道」「シャワー」したがって「クラブハウス」「合宿所」も無い。「駐車場」も工作物に付属するものとして計画すると1haを完全に越えるため、「あることにしてはいけない」という理由で無いことになっている。

(3)安全である

 名栗中学校サッカー場なら、普通に安全である。大雨で子供が溺れる可能性もない。

 一方、阿須山中サッカー場は、調整池を兼ねる。大雨には、周辺の10倍の面積のソーラー発電所から濁流が流入する設計となっている。1mまで貯水し続けて、越えると排水される。最大2mまで耐えるという。

 調整池の中の安全性を担保する法令制度はない。開発許可逃れのため、建築基準法も関与しない。一定以上の観客を集める興行場ではないため都市公園法の適用もない。無法のサッカー場なのである。

 飯能市は、もし、調整池サッカー場で犠牲者が出た場合、どのように責任を取るつもりか。

5)売電収入は予定通り事業者に

(6)安価である(と予想)

 20億円の土地を年間120万円のただ同然で貸すプロジェクトである。名栗中学校跡地の利用が実現した場合、破格の賃料となるのは間違いないだろう。

【参考】名栗中学校廃校問題

 市民に市立名栗中学校の廃校が告知されたのは、2020年6月に入ってから。地元紙「文化新聞」では6月1日号に掲載された。廃校は2021年3月。同年4月から、生徒は市立原市場中学校にバス通学となる。地域存続に関わる大問題であるにもかかわらず、飯能市は事前の住民説明会も開催せずに決定してしまっている。メガソーラー開発と同様。

 人口減少と新規入学児童の急減を理由とするも、告知から廃校までわずか10ヶ月。旧名栗村出身の大久保市長に対する地元住民の批判の声が高まっている。当然、名栗地区からの人口流出に拍車がかかる。名栗小学校の存続も危うい。

 あまりに唐突過ぎる名栗中学校廃校の理由を当ブログでは、阿須山中サッカー場開発計画での市自らの脱法隠しにあると推測する。

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日本共産党飯能市委員会発行「新飯能」2020年6月22日