飯能市メガソーラー疑惑

阿須山中サッカー場問題解説 by azneko

「阿須山中マンガ」が国会で注目

マンガが世論喚起に貢献

2021年5月27日参議院環境委員会 山下芳生議員(共産)の質疑資料に、漫画チラシ(※)が採用され、各委員、官僚、環境大臣等に配布された。

「これイラストのチラシですけれども、よく分かるチラシなんです」と山下議員が高評価。

この漫画チラシは、多くの住民、市民、企業・運動団体の問題意識を喚起したと言われている。

※制作:加治丘陵の自然を考える会・飯能

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質疑資料として配付

 

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参議院環境委員会の質疑で注目

山下芳生議員による質疑

2021年5月27日参議院環境委員会・阿須山中関連全文書き起こし

埼玉県飯能市の阿須山中で進行中のメガソーラーの計画図であります。

もともと、阿須山中は自然が豊かで乱開発を防ぐ目的として飯能市土地開発公社に購入させ、自然公園としてきましたが。ところが、サッカーによる地方創生を名目にした開発が進んで尾根を削って、谷を埋めて、10haに及ぶメガソーラーが建設されようとしています。

その右上、調整池として掘り下げられた場所に本来のメインとなるサッカー場は0.9ha計画されている。これ、大雨が降ったら水没するサッカー場と言うことで、これ、看板に偽りありと思っていますが、資料7枚目にですね、私の事務所で環境を調査した写真を付けておきました。自然の木々が伐採されて、メガソーラー用地が大規模に造成される。

埼玉県レッドブックに掲載されている県内希少動植物種に指定されているコクランの自生が確認されましたが、その場所も開発されました。資料8、これに対して貴重な自然を壊してはいけないと多くの市民が反対しております。これイラストのチラシですけれども、よく分かるチラシなんですけれども、飯能市の人口は7万9千人あまりでけれども、反対する署名が1万5800筆の署名が提出されています。

ちょっと時間がありませんので、次の事例も合わせて大臣(小泉進次郎環境大臣)の見解を伺いたいと思います。

動画は関連部分12分08秒から再生される

阿須山中メガソーラーとの関連/鳩山町官製談合事件

2021年5月11日、埼玉県鳩山町の官製談合事件で関係者が逮捕され、同日に家宅捜索が行われた。鳩山町は、ここ埼玉県飯能市より北へ18キロ、クルマで30分のところに位置する。人口1万3千人。

2020年5月の鳩山町施設の工事発注に絡み、工事価格を町職員が、株式会社田中工業の前社長 田中歳光容疑者に漏らした疑いが持たれている。町職員は官製談合防止法違反、前社長は公契約関係競売入札妨害罪の疑いで、埼玉県警捜査二課と西入間署の合同捜査班により逮捕された。

総合建設業の田中工業は、埼玉県内地元企業としてはメガソーラーの開発・施工を手がける新エネルギー関連企業大手。田中歳光容疑者は、田中工業の持株会社の代表者・業務責任者である(2021年5月12日現在。当該企業HPで確認)。

飯能市の阿須山中土地有効活用事業の関連では、田中工業は大和リースから本体工事を受注・実施中である。

さらに、同社は、阿須山中アミューズメントロード(阿須山中メガソーラー取付道路)の施工者として工事を進めてきた。

この取付道路は、阿須山中に加えて、隣接する三王塚・孫治山(東京・イーゲート社の開発計画)3つのソーラー開発に不可欠で、この道路がなければ、重機、大型機材の搬出入が極めて困難である。

飯能市は否定するものの、阿須山中アミューズメントロードは、3つのプロジェクトを結ぶ一体計画の中心的存在のひとつである可能性が高い。阿須山中土地有効活用事業とこの取付道路の住民説明会は、2019年の夏に同じ場所、日時に実施された。同説明会では事業同意書の偽造の可能性が指摘されている。

同事業に大きく関わる企業グループ幹部が汚職で逮捕されたことは、飯能市の関連職員への心理的影響はともかく、直接的影響は限定的であるものの、同事業への余波は否定できないものと思われる。