飯能市メガソーラー疑惑

阿須山中サッカー場問題解説 by azneko

阿須山中メガソーラーとの関連/鳩山町官製談合事件

2021年5月11日、埼玉県鳩山町の官製談合事件で関係者が逮捕され、同日に家宅捜索が行われた。鳩山町は、ここ埼玉県飯能市より北へ18キロ、クルマで30分のところに位置する。人口1万3千人。

2020年5月の鳩山町施設の工事発注に絡み、工事価格を町職員が、株式会社田中工業の前社長 田中歳光容疑者に漏らした疑いが持たれている。町職員は官製談合防止法違反、前社長は公契約関係競売入札妨害罪の疑いで、埼玉県警捜査二課と西入間署の合同捜査班により逮捕された。

総合建設業の田中工業は、埼玉県内地元企業としてはメガソーラーの開発・施工を手がける新エネルギー関連企業大手。田中歳光容疑者は、田中工業の持株会社の代表者・業務責任者である(2021年5月12日現在。当該企業HPで確認)。

飯能市の阿須山中土地有効活用事業の関連では、田中工業は大和リースから本体工事を受注・実施中である。

さらに、同社は、阿須山中アミューズメントロード(阿須山中メガソーラー取付道路)の施工者として工事を進めてきた。

この取付道路は、阿須山中に加えて、隣接する三王塚・孫治山(東京・イーゲート社の開発計画)3つのソーラー開発に不可欠で、この道路がなければ、重機、大型機材の搬出入が極めて困難である。

飯能市は否定するものの、阿須山中アミューズメントロードは、3つのプロジェクトを結ぶ一体計画の中心的存在のひとつである可能性が高い。阿須山中土地有効活用事業とこの取付道路の住民説明会は、2019年の夏に同じ場所、日時に実施された。同説明会では事業同意書の偽造の可能性が指摘されている。

同事業に大きく関わる企業グループ幹部が汚職で逮捕されたことは、飯能市の関連職員への心理的影響はともかく、直接的影響は限定的であるものの、同事業への余波は否定できないものと思われる。