飯能市メガソーラー疑惑

阿須山中サッカー場問題解説 by azneko

飯能市阿須三王塚の方々へ急告 すぐそこにソーラー発電計画

「阿須ソーラー丘陵」と呼ばれかねない事態に

 イーゲート社が阿須山中の近隣でメガソーラー計画中 でお知らせしたイーゲート株式会社による埼玉県飯能市阿須地区のソーラー発電計画の場所の詳細が判明した。下図に緑色で示す2カ所。阿須山中メガソーラーから300m~400mの距離。

 阿須山中活性化推進委員会発注の「取付道路」(※)が阿須山中、三王塚、孫治山3つのソーラー事業で共用される。この取付道路がなければ、県道から阿須自治会館・長澤寺前を通る市道では4mに満たない区間があり工事車両の進入は困難。孫治山ソーラーの固定価格買取制度の新規取得日が阿須山中メガソーラーと同一であり、一体計画が疑われる。※阿須山中アミューズメントロード(事業名:AZU-YAMANAKA AMUSEMENT ROAD。飯能市公文書に明示)と称する

 北側の三王塚ソーラー発電(発電出力約0.5MW、面積約0.5ha)は、規模は小さいが開発用地から住宅地まで数メートルとなる見込み。取付道路が市道を介して当該区域に接する位置関係を見ると、将来的に西側に新たな区画を合わせてメガソーラー(1MW以上)に拡大する可能性が高い。

 南側の孫治山ソーラー発電(発電出力約2MW、面積約1.3ha)は、北向き斜面であり、阿須山中と同様に造成を伴う森林破壊となるのではないか。

 1ha以上が対象の県林地開発許可については、三王塚は対象外(ただし、その後、イーゲート社が0.5haに加えて、隣地0.7ha取得との情報を得た。その場合には、同時期の開発では総開発面積1.2haで対象。分割申請となれば不要。詳細確認中)、孫治山は対象。都市計画法上の開発許可については、対象となる特定工作物、建築物の建設がない限りは不要。ソーラー発電設備は対象外だ。

三王塚の住民の方々お読みください。  

ここからは、阿須三王塚、とくに、赤丸で囲む約18戸の住民の方々に呼びかける内容である。

 一部の住民の方々は2019年7月と8月に阿須山中土地有効活用事業と取付道路についての住民説明会(※)で事業説明を受けたとされている。さらに、昨日、2020年10月11日にも開催されたというが、メガソーラー(大規模太陽光発電)の危険性、環境への影響について皆さんの疑問は解消されたであろうか。

 三王塚ソーラーと孫治山ソーラー発電事業は、今のところ、阿須山中土地有効活用事業との関係性を飯能市、事業者ともに表明していない。

 住民の方々は、次のポイントについて事業者に確認することをお勧めする。※主催:(一社)飯能インターナショナル・スポーツアカデミーおよび阿須山中活性化推進委員会

  • 【土砂流出等】現在、標高は不明だが、市道は住宅地から数メートル標高が高く、さらに、そこから数メートルの高台が用地となっているため、森林を破壊することで保水力が低下し、土砂や地下水、雨水の住宅地への流入が考えられる。
  • 【除草剤】ソーラーのメンテナンスでは、防草処理が必須。用地外への流出、飛散でその安全性が常々問題となる。当該プロジェクトで、中心的存在であるRグループは、公募1年前に事業者Aにグラウンド確保を打診、阿須山中に結びつけた。Rグループは造園業者で防草処理、一般土木を手掛け、着工時より現場作業に参加することになっている(関係者リーク)。
  • 【景観】とくに、市道に接する4戸とその脇の駐車場の南側の2戸からは、北向きとはいえ、常時、ソーラーパネルが見える可能性がある。
  • 【住民への適切な事業説明】飯能市および事業者、阿須山中活性化推進委員会は、「取付道路」について、阿須山中土地有効活用事業(阿須山中メガソーラー)との関連で僅かばかりとはいえ住民説明会で2019年7月、8月に説明したとされるが、三王塚ソーラーと孫治山ソーラー発電については、全く説明がなかった。その理由を求める。間接的とはいえ、阿須山中土地有効活用事業に不可欠の取付道路と一体計画であることは明らかで、飯能市にも説明する責任がある。

 住民の方々は、阿須山中土地有効活用事業による山林の保水力の低下による土砂災害・水害が発生するおそれがある唐沢川の直近、さらに、北直近の高台に0.5ha(または合計1.2ha)の三王塚ソーラー、南に孫治山メガソーラーと複数のソーラー発電所とともに生活していくこととなる。

 市は自治会幹部と地域有力者(市議、元市議、内沼博史県議兼事業者顧問)を活用して、住民の方々への説明をしたと演出しているが、このような形式の説明会では地域で生活する住民の方々には強い同調圧力がはたらき、説明会は本来の機能を果たすことは困難だ。

 ソーラー発電に関しては、全国各地で近隣住民の開発反対運動が起こっているが、この場合の開発事業者側「住民対策」の基本は「住民説明会を開催せざるを得ない場合は、できる限り対象範囲を狭める。住民の孤立化を進める」が鉄則。今回も飯能市、市議会中心人物、事業者らは、この鉄則に従っている。

 阿須山中土地は市民全体の血税20億円で取得された市有地であり、多くの市民の憩いの場、散策の場として活用されている。

 当ブログは、住民の方々に対して、飯能市民であれば参加自由の「拡大住民説明会」の開催を飯能市と事業者に求めることをお勧めする。

【TV番組紹介】

10月25日(日)午後1時より TBSテレビ「噂の!東京マガジン」のコーナー「噂の現場」(約20分間) テーマ:地方創生で自然破壊?!(埼玉県飯能市

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北が上。北に阿須・三王塚ソーラー。南に孫治山メガソーラー。赤丸で囲む区域18戸はその間にあり、かつ、阿須山中メガソーラー近辺から流れる唐沢川に面する。10桁番号は固定価格買取制度(FIT)認定番号

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 上:長澤寺墓園右(北)側奥が用地。下:住宅手前で市道は右(北)側の用地に接する。

注:地図原案提供はT氏による。感謝申し上げる。タイトルを改変した。また、図中の囲み、文字、一部道路等は独自にいれたもの。

 

更新情報:

2020年11月10日 太文字部分。

2021年9月8日 「山王塚」を「三王塚」に訂正