【文字起こし】TBS テレビ「噂の!東京マガジン」全文(3)飯能市長の主張&まとめ
【引用元】TBSテレビ2020年10月25日放送「噂の!東京マガジン」のコーナー「噂の現場」タイトル「 地方創生で自然破壊!?サッカー場計画に賛否真っ二つ」約19分 CA:キャスター、NA:ナレーター、団体:加治丘陵の自然を考える会・飯能。【但書】著作権法違反を避けるために、「再録」ではなく、リポートの引用としてテキストを扱っている。
疑問に答えない市長
「土地賃貸借料が安いのではないか」→市長「高いかどうかわかりません」
「どういうことで地方創生になるのか」→市長は全く答えず。「(メガソーラーは)音も無く、夜も粛々と活躍もしないんですけども」意味不明。
大久保勝市長の支離滅裂さが、阿須山中土地有効活用事業自体の支離滅裂さを表している。
レポーター「市民の多くが問題視しているサッカー場計画なんですけれども、その疑問になんと市長が答えてくれました。こちらをどうぞ」
NA「今月、計画地で森林の伐採が始まりました。地方創生につながるとして、サッカー場計画を選んだ飯能市。市長は市民の疑問にどう答えるのか」
市長「楽しみに待っていました。ありがとうございました。」
NA「自然破壊になるという市民の声に対しては」
市長「まずは、自然を乱開発するのはバツということで、これはもう、あえて、山を切っちゃえとか、自然を崩壊とかは絶対ダメだと思う。しかしながら、やっぱり今の飯能市を考えると、あすこをしっかりと有効活用した方がいいのではないかと、子供達に夢を持ってもらうこと、それには、サッカー場がいいのではないかということで、今回に至ったわけで」
レポーター「賃貸料については年120万円って、ちょっと安いんじゃあ無いかと思うんですけど。」
市長「おっしゃる通りだと思います。それでも120万円でも、今まで1円ももらえないという状況だと、120万円が高いかどうかわかりません」
NA「説明不足だという指摘には」
レポーター「お知らせと言うことでいうと、ちょっと足りないのかなという気がするんですけども」
市長「メガソーラーが説明がないといわれているけども、ある程度収入がないと、管理運営ができないと思います。そこで、音も無く、夜も粛々と活躍もしないんですけども、途中で頓挫しないためにも、メガソーラーはお金が稼げる何かが無いと、その会社大丈夫か、となりますんで、ある程度、歳入、お金を稼ぐことも大事かと思っています。」
NA「地方創生については」
レポーター「具体的にはどういうことで地方創生がなるんでしょうか?」
市長「まず、闇雲に地方創生といって、判で押したような書いてあることばっかりでなくて、飯能市が得をする、まず、子供達に夢を与えることが大事。夢を壊さない。そして、多くの人が飯能市に来てもらうような形こと。そして、あすこがサッカーの適地。子供達のためのスポーツの競技場を造りたい、というような思いで今回やったわけです」
専門家は地方創生を否定
飯能市は、2020年11月17日付で、この専門家が阿須山中土地有効活用事業に対する否定的な見解を覆したかのような、奇妙な報告を公式サイトにアップしている。
専門家:関東学院大学 法学部地域創生学科 准教授 牧瀬稔氏
NA「数多くの地方自治体にアドバイスをしてきた、地方創生の専門家は今回の計画を」
専門家「サッカー場がメインでは無いですよね。この図だけを見ると。地方創生の目的は人口減少対策と地域活性化ですので、人口減少対策にはならないと思います。なかなか観光客もいっぱいくるわけではありませんから、そうなると地域活性化も疑問ですので、地方創生とは逸脱している感じがします。」
キャスター&出演者の見解まとめ
- 一事業者への独占的便宜供与
- 阿須山中市有地利活用の目的である「地方創生」になり得ない事業内容。
- メガソーラー発電事業を子供用サッカー場で脚色した事業説明。
- 説明は質も量も全く不十分。市民が納得できる説明の必要がある。
- 市、市民がこの事業からどのようなメリットを得るかが不明
市民16(住民)「飯能にもこんなチームがあるんだと、それを糧にしてね、ソーラーを造るというのが、第一目標だったと思います」
市民(声のみ)「カモシカ!」
NA「なんと森の住民、特別天然記念物のカモシカが現れました」
市民(声のみ)「こういうときに出てきて、シカも反対している」
(スタジオ 笑い)
レポーター「シカが反対しているかどうかは、ちょっとわからないんですけどね。タイミングがね。まあ、様子見に来たんでしょうけれど。」
「まあ、年間120万円でしょ。安く土地を買うんだから、なんか市にも還元があってもいいんじゃないかと。」
森本CA「地方創生の専門家に言わせれば、これは、もう地方創生ではない、と断じられてしまいましたね」
レポーター「人口もそんなに増えないだろう、と言われてしまいましたね。じゃあ、事業者の収支計画を見てもらいましょうか」
レポーター「太陽光発電の収入が年間2億3千万円から4千万円だろうと。20年間で約45億円。支出ですけども、土地造成費が約11億円かかると。太陽光発電のリース料が20年間で20億円ですね。差し引くと14億円。この14億円は運営費でございまして、施設の維持管理ですとか、パネルの保険料ですとかに当てられるという、メガソーラーをやっているから、ガンガンもうけますよってわけでもない。」
出演者「市としては、ああいうサッカー場を造るときに、予算がどこからも出ないときに、ああいう話が来たらのっかるんだねえ。市は全くお金出さずにああいう施設ができる、ということだね」
森本CA「でも、サッカーは市の事業ではないですよね。民間の事業ですから。」
出演者「メガソーラー自体は悪いものではないし、少年達の夢、サッカーの夢も悪いものでもないし、でも、市民が実態を知らない人がまだまだ多いという中で、伐採がはじまっちゃったというのが、サッカーで言うとオフサイドな感じがしてしまう」
出演者「なぜ、知らせないかというのも、不思議だわね。いい事業なら知らせていいのにね」
レポーター「もっと早い段階で、こういう計画がありますよ、と話てもいいですよね。」
森本CA「だから、はじめから話していると反対もでるだろうし、また、計画が頓挫してしまうという危惧もあったんでしょう、きっとね。やっぱり、僕が一番気になるのは、あれだけ広大な土地を一事業者に独占的に貸しますと、入ってくる収入も一事業者に一元的に入ってくると。じゃあ、市には何のメリットがあるのかと、月に10万円?これはねえ、見合わないんじゃあ無いかと。市になんの利益があるのかと、いうところが、きちんと説明できないんじゃあないですか。」
レポーター「そうなんですよね。少年の夢というのはわかりますけども、それは具体的な数字があるわけではありませんし、まあ、工事ははじまっていますけれども、これからでも遅くないと思いますので、市のほうは、賛成の方にも、反対の方にも説明の場を設けてもらいたいなと思いました。以上、噂の現場でした。」
以上